(ブルームバーグ):中国政府は、1月1日から一部電池スクラップの輸入関税を引き下げた。過剰生産能力に直面するリサイクル産業を支援する狙いがある。
広範な品目のうち、リチウムイオン電池のスクラップである「ブラックマス」に対する関税は、6.5%から3%に引き下げられた。
商品情報サービス会社、卓創資訊のアナリスト、エドガー・ガオ氏は「今回の関税調整はリチウム電池リサイクル産業への政策支援と受け止められる」と指摘。欧米から直接輸入するリサイクル業者には一定のメリットをもたらす可能性があるものの、韓国や東南アジア諸国には既に低い関税が適用されているため、その利点は限定的だと述べた。
中国政府は2025年8月に電池スクラップ輸入規制を緩和した。過剰設備に悩むリサイクル業者に原料をより多く供給するとともに、採掘資源への依存を減らすことを目的としている。この規制緩和により、リン酸鉄リチウム電池やニッケルまたはコバルト含有電池など、一定の基準を満たすスクラップの輸入が認められた。
ブラックマスとは、使用済み電気自動車(EV)用電池や製造工程で発生するスクラップから回収される、金属を含む黒色粉末状の中間素材。中国はブラックマス処理分野で世界をリードしているが、国内の多くの産業と同様にリサイクル分野でも設備が過剰となっており、稼働率は低水準にとどまっている。
価格情報会社ファストマーケッツのシニア戦略市場アナリスト、リー・アレン氏は、「理論上は輸入の合法化と関税率引き下げがリサイクル稼働率を押し上げるはずだが、内容成分に関する厳格な基準が貿易の流れを阻害している」と指摘。同氏によれば、世界市場のブラックマスの大半は、中国が定める水溶性フッ化物含有量の厳しい基準を満たせていないという。
原題:China Lowers Battery Scrap Import Duty to Aid Recycling Sector(抜粋)
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