(ブルームバーグ):フランスでは厳しい寒波で電力需要が2月以来の高水準に達し、石炭火力発電所が出力の引き上げを余儀なくされている。
ブルームバーグの予測によると、フランスの電力需要は現地時間の29日午前11時45分(日本時間午後7時45分)に74ギガワットまで上昇。31日午後7時に約75.3ギガワットでピークに達する見込みだ。
フランスの気温はクリスマス以降、急落している。北極の寒気が南下し、北欧と中欧に異常な寒波をもたらしている。気象分析会社メットデスクの分析や、AG2および欧州中期予報センター(ECMWF)のデータによると、31日の全国平均気温は摂氏マイナス1度前後で推移し、30年平均を約6度下回る見込みだ。
トレーダーらは、欧州全域の寒波とエネルギー需要増が長期の電力契約に波及する兆候を注視している。急激な寒波は通常、ガス備蓄の取り崩しにつながり、エネルギー先物価格を押し上げる。
欧州エネルギー取引所(EEX)傘下の短期取引プラットフォーム「EPEX Spot」のデータによると、30日受け渡しのフランス電力価格は、前日に約1カ月ぶり高値で取引を終えた後、小幅下落した。12月に入ってドイツ価格を上回ったのは2度目となる。
AG2のデータによると、寒波は1月中旬まで続く見通しだ。
原題:Cold Snap Lifts French Power Demand to Highest Since February(抜粋)
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