中国の王毅外相は、高市総理の台湾有事発言を念頭に、「日本の現職の指導者が中国の領土主権に公然と挑戦した」と批判しました。

北京市内で30日に開かれたシンポジウムで、王毅外相は高市総理の台湾有事をめぐる発言を念頭に、「日本の現職指導者が公然と中国の領土主権に挑戦した」と批判しました。

また、「かつて侵略戦争を仕掛けた日本は反省するどころか戦後の国際秩序に挑戦している。断じてこれを許さない」と主張しています。

一方で、アメリカとの関係については、「現代世界で最も重要な二国間関係の一つだ」と強調。「相互尊重、平和共存、協力によるウィンウィンを実現できるかが、両国関係が安定的に発展し、世界に利益をもたらすかのカギになる」と述べました。

王毅外相は台湾問題を念頭に、「核心的利益に関わる問題については一歩も譲らなかった」とし、アメリカの台湾に対する武器売却について「断固反対する」と反発しました。

中国とアメリカは今年、激しい貿易戦争を繰り広げましたが、現在は一時休戦の状態にあります。

来年4月にはトランプ大統領が中国を訪問する予定で、王毅外相の発言は今後ともアメリカと対話を通じ、安定的な関係を築きたいというメッセージといえそうです。