(ブルームバーグ):身寄りのない高齢者が増加し、財産の行き場がなくなるケースが増えている。
相続人が不在で国庫に納められた財産が、2024年度は約1292億円に上ったことが最高裁判所への取材で判明した。記録がある2013年度の4倍近くで、1000億円を初めて超えた23年度と比べても約3割増加した。
拡大の背景には親族がいない人の増加があると、日本総合研究所調査部の岡元真希子副主任研究員はリポートで指摘する。厚生労働省の人口動態調査によると、65歳以上で亡くなった人で未婚だったのは24年に10万人を超え、10年前の1.7倍だった。
いわゆる「孤独死」に関する警察庁の集計では、65歳以上が約5万8000件と推計され、全体の約8割を占めた。
相続人なき遺産が増えている理由として、少子高齢化が進んでいることに加え、「遺言書の作成率が低いことが関係している可能性がある」と三宅法律事務所の楠部幸路弁護士がブルームバーグの取材にメールで回答した。
日本財団の調査では、遺言書を作成済みと答えた人は全体の3.4%にとどまり、作成予定がない人は8割に上った。調査は日本全国の60歳から79歳の男女を対象に行い、回答数は2000だった。
日本総研の推計では、24年から50年までの間に、子がいない高齢者は約459万人から1000万人超に倍増。3親等内の親族がいない高齢者も約286万人から約448万人まで増えると予想する。岡元氏は「未婚率も高く、きょうだいの数も減っていて、晩婚化などで夫婦間に子がいないケースも増えている」と述べた。
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