経済産業省は19日、事業環境が悪化している洋上風力事業を支援するため、長期脱炭素電源オークションへの参入を一部認めることなどの案を示した。政府が公募した時点よりもコストが2倍以上高まっており、政策面で参入事業者を支援する。

オークションは再生エネルギー発電所の建設を促す仕組みで、落札した発電事業者には発電所の建設・維持に必要な一定の金額が支払われる。長期的な利益を見通しやすくなるメリットがある。同日の審議会にあわせて提示された資料によると、具体的には、2023年の第2回、24年の第3回公募に選定されたプロジェクトに長期脱炭素電源オークションへの参加を認める案を出した。JERAや三井物産、住友商事などが関わる連合が該当する。

洋上風力には別の支援策が組み込まれていたため、これまで参加が認められていなかった。ただ建設費や人件費などのコスト上昇を受け、オークション参加容認は企業側から要望が出ていた。

洋上風力は日本で再生可能エネルギーを拡大する切り札として政府が推進している。一方で多くの企業連合は、価格競争力が公募で評価される要素の一つのため低価格で入札しており、採算が悪化する原因になっていた。三菱商事が千葉・秋田両県の3海域で選定されたがコスト増などを理由に撤退を表明。政府の支援方針について関心が集まっていた。

審議会の資料によると、収支計画の変更や風車メーカーの変更などやむを得ない事情で事業計画の変更を柔軟に認めるとした。一方で、資材価格の変動等を調整する仕組みを遡って導入する案については、対象となる案件が限定的であるなどの理由から現時点での適用が困難だとした。

三菱商事が撤退した3海域の再公募にあたっては、同社へのヒアリングを踏まえて評価項目や配点を修正する案を示した。事業の実現性について細かく採点することで差が出やすくするほか、年単位で工期が遅延する計画変更も可能となるようスケジュールに予備期間を持たせるなどとした。入札事業者が売電価格で価格競争に走らないようにするため、価格評価の設計も見直すとした。

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