トランプ米大統領は18日、連邦準備制度理事会(FRB)の次期議長候補を既に特定したとの認識を示した。また、パウエル議長を解任したいものの、周囲がそれを止めていると述べた。

トランプ氏はホワイトハウスの大統領執務室で記者団に対し、具体的な名前は明かさなかったものの、「もう自分の選択は分かっていると思う」と語った。その上で「今の人物をすぐにでも辞めさせたいが、人々が私を止めている」と話した。

ベッセント財務長官が選考を主導しており、候補者をウォラーFRB理事とボウマンFRB副議長(銀行監督担当)、ケビン・ウォーシュ元FRB理事、ホワイトハウスのハセット国家経済会議(NEC)委員長、ブラックロック幹部のリック・リーダー氏の5人に絞り込んだとしている。

トランプ氏は「意外な名前もあれば、皆が話している標準的な名前もある」と述べ、「標準的な道を選ぶかもしれない。たまには政治的に正しい方向に行くのも悪くない」と語った。

ベッセント氏は、感謝祭(11月27日)の休暇後にトランプ氏に候補を提示する予定だとしている。トランプ氏はこれまで候補者を称賛する発言を繰り返しながらも、特定の人物に傾いているかどうかについては明言を避けている。

トランプ氏はパウエル議長について、利下げが遅過ぎるとたびたび批判してきた。パウエル氏の議長としての任期は来年5月に満了となるが、理事としての任期は2028年まで残っている。

パウエル氏の後任の議長は、低金利を望むトランプ氏に気に入られると同時に市場の信認を維持するという難しいかじ取りを求められることになる。

原題:Trump Says He Thinks He Already Knows His Choice for Fed Chair(抜粋)

--取材協力:Meghashyam Mali.

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