アジア時間12日の取引で米国債価格は上昇。米民間雇用が弱かったとのADPリサーチのデータを受け、米連邦準備制度理事会(FRB)が12月利下げに踏み切る可能性が高まったとの見方から買われた。

米国のベテランズデーの祝日で11日の米国債現物市場は休場だった。取引が再開された12日、10年物米国債利回りは4ベーシスポイント(bp)低下の4.08%となった。ニューヨーク時間に上昇していた米国債先物は、その後の取引でやや反落した。

スワップ市場は、FRBが来月0.25ポイントの利下げを実施する確率を69%と織り込んでおり、10日時点の63%から上昇している。

民間雇用サービスのADPリサーチが公表したデータによると、10月後半の米労働市場は月前半と比べて減速した。

キシュティ・セン氏らオーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアナリストはリポートで、最近の米経済データは「FRBが今後の会合で段階的に利下げを続けるとの見方に一致する」と指摘。米経済の多くの部門で下方リスクが拡大していると分析した。

米政府機関の閉鎖が続く中、投資家はADPのような民間指標を注視してきたが、近く閉鎖が解除され9月と10月の雇用統計など公式データが公表されるとの期待が高まっている。

原題:Treasuries Rally as Jobs Concern Boosts December Fed Cut Bets(抜粋)

(最終段落を追加します)

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