アメリカの情報機関が、サウジアラビアのムハンマド皇太子が承認していたと結論付けた2018年の記者殺害事件について、トランプ大統領は「皇太子は何も知らなかった」と擁護しました。
トランプ大統領は18日、サウジアラビアのムハンマド皇太子をホワイトハウスに招き、会談しました。
アメリカ トランプ大統領
「彼(皇太子)は何も知らなかった。それ以上は言わないでおこう。ゲストを困らせる必要はない」
報道陣からアメリカの国家情報長官室がムハンマド皇太子が殺害を「承認した」と結論付けているサウジアラビア人記者・カショギ氏について問われ、トランプ大統領は「物議をかもした人物であり、多くの人が好ましく思わなかった」と述べたうえで「皇太子は何も知らなかった」と擁護しました。
一方、ムハンマド皇太子は「記者が非合法なかたちで命を落としたことを聞くのは本当に痛ましい」と語りました。
殺害されたカショギ氏は、サウジアラビア政府に批判的な論調で知られるジャーナリストで、2018年にトルコで殺害され、サウジアラビアの裁判所が複数の被告に有罪判決を下しています。
この事件を受けて、アメリカをはじめとする国際社会とサウジアラビアの関係は悪化していましたが、サウジアラビアとの経済協力などを重視するトランプ大統領が、事件後初となるムハンマド皇太子のアメリカ訪問を実現させました。
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