(ブルームバーグ):米半導体大手アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)が4日に発表した売上高見通しは一部の投資家の期待に届かなかった。人工知能(AI)ブームに伴う売り上げ急増への期待を背景に、同社の株価は大幅に上昇していた。
発表資料によると、10-12月(第4四半期)の売上高見通しは約96億ドル(約1兆4800億円)。アナリスト予想平均の92億ドルを上回ったものの、レンジ上限の99億ドルは下回った。
AMDは今年、オープンAIやオラクルとの大型契約を発表し、両社がAI向けコンピューティング基盤の構築にAMD製の半導体を採用する計画を明らかにしたことから、AMD株に対する強気の見方が投資家の間で広がっていた。
市場では、AMDがついにAIプロセッサー市場でのエヌビディアの牙城を崩すのではないかとの思惑が広がっていたが、今回の見通しは、期待されていたほど早期に成果が現れない可能性を示唆する内容となった。
発表を受け、株価は時間外取引では約3%安。決算発表前の4日終値は250.05ドルで、年初来ですでに2倍強に上昇していた。

7-9月(第3四半期)の売上高は前年同期比36%増の92億5000万ドルと、市場予想平均の87億ドルを上回った。特定項目を除く1株利益は1.20ドル。ブルームバーグがまとめたデータによると、アナリスト予想平均は1.17ドルだった。
部門別では、データセンター事業の売上高が22%増の43億ドルと、アナリスト予想平均の41億4000万ドルを上回った。パソコン(PC)関連事業の売上高は73%増の40億ドル。予想平均は26億ドルだった。
リサ・スー最高経営責任者(CEO)は発表資料で「成長軌道が明確に一段上がった」とし、AIが売上高および利益の成長をけん引するとの見方を示した。
原題:AMD’s Outlook Fails to Wow Investors After AI-Fueled Rally (2)(抜粋)
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