失業率は前月から横ばいの2.6%

総務省が10月31日に公表した労働力調査によると、25年9月の完全失業率は前月から横ばいの2.6%(QUICK集計・事前予想:2.5%、当社予想も2.5%)となった。

労働力人口が前月から25万人の増加となる中、就業者数が前月から24万人増加し、失業者数は前月から2万人増加の181万人(いずれも季節調整値)となった。

失業者数は前月から若干増加したが、就業者数が前月から大幅に増えており、内容的には悪くない。

就業者数は前年差49万人増(8月:同20万人増)と38ヵ月連続で増加し、増加幅は前月から拡大した。

男女別には、男性が前年差4万人増と4ヵ月ぶりに増加、女性が前年差45万人増と43ヵ月連続で増加した。女性の就業者数(季節調整値)は前月から13万人増の3138万人となり、過去最高を更新した。

産業別には、製造業(前年差16万人減)、卸売・小売業(同13万人減)は6ヵ月連続で減少したが、宿泊・飲食サービス業(同12万人増)が2ヵ月ぶりに増加し、医療・福祉(前年差28万人増)は13ヵ月連続で増加した。

雇用者数(役員を除く)は前年に比べ52万人増(8月:同36万人増)と43ヵ月連続で増加した。雇用形態別にみると、正規の職員・従業員数が前年差68万人増(8月:52万人増)と23ヵ連続で増加する一方、非正規の職員・従業員数が前年差16万人減(8月:同16万人減)と2ヵ月連続で減少した。

季節調整値では、女性の正規の職員・従業員数が前月から7万人増の1364万人となり、正規雇用比率(役員を除く雇用者数に占める正規の職員・従業員数の割合)は前月から0.1ポイント上昇の48.8%となった。

女性の正規雇用比率は13年1月の調査開始以来、最高水準を更新した。女性の雇用は正規化を伴いながら拡大している。