2035年の世界生命保険市場の将来予測

上記レポートによると、2035年における世界各国の生保収入保険料の予測値が示されている。

アリアンツでは、今後10年間の世界の生保マーケットについて、不確実性は高まっているものの、金利上昇の恩恵を受け、平均で5.0%増になると予想している。

各国別にみてみると、米国は、トップを堅持しているものの、2024年時点では2位の中国の2倍近い水準(米国8,608億ドル、中国4,568億ドル)となっているのに対し、2035年には中国が8割強の水準に迫っている。

また、2024年には第9位だったインドは、2035年には英国に次いで第4位に、日本はそれらに続いて第5位になることが予想されている。

アリアンツは、2025年の世界のGDP成長率は、2.3%と、パンデミック以来の低水準に落ち込むと予想している。

米国のトランプ関税や、地政学的要因等を背景に、世界的な不確実性は、パンデミック時並みに高まるとされている。

政治・経済面における世界的な不確実性が高まる中で、世界の生保マーケットは、先が見通しにくい状況となっており、今後も引き続き注視して参りたい。

(※情報提供、記事執筆:ニッセイ基礎研究所 保険研究部 上席研究員 兼 気候変動リサーチセンター 気候変動調査部長 有村 寛)

※なお、記事内の「図表」と「注釈」に関わる文面は、掲載の都合上あらかじめ削除させていただいております。ご了承ください。