ケネディ米厚生長官は疾病対策センター(CDC)について、感染症の監視とパンデミック(世界的大流行)対応という本来の任務に立ち返るべきだと主張した。同長官はCDC所長を解任したばかり。

ケネディ長官は米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)への2日の寄稿で、「米国が安全かつ効果的なワクチンと信頼される指針において世界を主導することを確実」にする「科学的厳密さの強化」など6つの優先事項を挙げた。

同長官は8月27日、ワクチン政策を巡り対立していたモナレズCDC所長を解任。モナレズ氏は7月に上院の承認を受けていた。

ケネディ長官は「健康に関する政策を策定するため、米国民が選んだのはトランプ大統領であって、体制に組み込まれた官僚たちではない」と記した。

CDCとケネディ長官の間ではワクチン政策を巡り見解の相違が続いている。モナレズ氏解任後、3人のCDC幹部が辞任した。

アトランタに本部を置くCDCの近くでは8月8日に銃撃事件が発生し、警察官1人と容疑者が死亡した。

CDCは自らが襲撃対象だったことを確認。その際、モナレズ氏は職員に対し、銃撃犯の動機が新型コロナウイルスワクチンに対する見解に関連していたと説明した。一方、ケネディ長官は犯人の動機をワクチンに関する誤情報と結び付けなかった。

同長官は6月、CDCワクチン諮問委員会の全メンバーを解任し、ワクチン批判派や「反ワクチン派」と自称する人物を起用していた。

原題:RFK Jr. Sets CDC Priorities in Op-Ed After Leadership Shake-Up(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.