サウジアラビアの資産家、アルワリード王子が、国内名門サッカーチーム、アル・ヒラルの過半数持ち分取得に向け、サウジの政府系ファンド(SWF)、パブリック・インベストメント・ファンド(PIF)と交渉していることが分かった。国内サッカー界の民営化の流れの中で、注目度の極めて高い案件になりそうだ。

事情に詳しい関係者によると、投資会社キングダム・ホールディングの創業者であるアルワリード王子は、PIFが保有するアル・ヒラル持ち分75%の取得に向けて協議を進めている。交渉はなお初期段階で、交渉決裂の可能性も残るという。

アルワリード王子(リヤド、4月23日)

アル・ヒラルの残る25%の持ち分は、王子が主に出資するサウジのNPOが保有しているという。キングダム・ホールディングとPIFはコメントを控えた。

サウジはムハンマド皇太子が進める経済多角化政策の一環として、サウジ・プロフェッショナルリーグの商業分野としての発展に力を注いできた。これまでにクリスティアーノ・ロナウド選手をはじめとする世界的なスター選手を獲得するなど多額の投資を行い、世界的な注目度を高める目的で放映権契約も成立させた。

リヤドが本拠地のアル・ヒラルはPIFが出資する4チームの一つで、数多くの国内タイトルを獲得してきた実績を持つ。

原題:Saudi Prince Alwaleed in Talks With PIF to Acquire Al Hilal FC(抜粋)

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