政府が主導する洋上の風力発電事業から撤退を発表した三菱商事の中西社長が経済産業省を訪問し、面会した武藤大臣は「大変遺憾」と厳しく指摘しました。

秋田県と千葉県で進めていた洋上風力発電の計画について、三菱商事の中西勝也社長はきょう記者会見を行い、「コストが膨らみ、利益を確保できないため事業から撤退する」と発表しました。

会見後、中西社長は経産省を訪問し、武藤大臣に説明を行いました。

三菱商事 中西勝也 社長
「残念ながら、開発継続は困難という判断をせざるを得なかった」

武藤容治 経産大臣
「日本における洋上風力の導入に遅れをもたらすものであって、大変遺憾である」

その後、中野国交大臣にも面会し、撤退について報告しました。

政府関係者によりますと、三菱商事はペナルティとして、次回の公募には参加できず積み立てた保証金およそ200億円も国のものになるとしています。

政府は今後、速やかに事業者の再公募を行う方針です。