米国の主要な銀行株指数は22日、終値ベースで史上最高値を付けた。これまでの最高値は2022年1月だった。パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が来月に利下げをする意向を示唆し、上昇に弾みがついた。

米大手銀24行で構成するKBW銀行株指数は前日比3.2%高の148.05で終了。一時は3.4%上昇した。大手6行ではゴールドマン・サックス・グループとシティグループの上げが特に目立った。同指数は年初来ではおよそ16%上昇している。

ウェルズ・ファーゴの著名銀行アナリスト、マイク・メイヨー氏は「銀行株は3つの追い風を受けている」と指摘。「第1に1株当たり利益が数年規模で成長する転換点を迎えた。これは初期段階だ。第2に規制面で大きな変更が行われつつある。そして3つ目にFRBによる利下げ観測と古い格言、FRBとけんかをするながある」と述べた。

金融政策の緩和が経済と市場双方を下支えするとも指摘した。

 

米銀の4-6月(第2四半期)決算はおおむね堅調だった。特に大手行は株式や債券、為替の大きな変動がプラスに働いた。

トランプ政権下で規制環境が緩和されるとの期待も、銀行株への追い風になっている。

市場ではトランプ氏が大統領に返り咲いたことで銀行株は上昇するとの期待が長らくあったが、同氏が世界的な貿易戦争を仕掛けたことで市場心理は冷え込み、4月には金利が急上昇。KBW銀行株指数は当時、2営業日の下げとして20年3月以来の大幅下落を記録した。

原題:Mayo Says ‘Bank Trifecta’ Fuels Rally to First Record Since 2022(抜粋)

(原文更新に合わせ、指数終値や大手行の上昇を追加し、チャートを差し替えます)

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