(ブルームバーグ):米ファストフード大手マクドナルドが、香港の小売店舗用物件8件を売りに出している。これらの物件の評価額は計約12億香港ドル(約230億円)に上る。香港不動産市場の低迷が続く中での動きだ。
今回の売却を担当する不動産仲介のジョーンズ・ラング・ラサール(JLL)が28日に発表したところによると、物件は尖沙咀(チムサーチョイ)や銅鑼湾(コーズウェイベイ)地区など主要商業エリアにある。
入札は9月16日に締め切られる。マクドナルドはリース契約を維持し、これら店舗は営業を継続する予定。
同社の決定は、香港の商業用不動産市場が低迷する中で行われた。JLLの7月初旬の報告書によると、香港の主要商業地域の店舗賃料は上期に2.3%下落し、2025年末までに最大10%下落する見込みだ。不動産仲介会社CBREグループによると、金利低下にもかかわらず、経済への継続的な逆風で投資家が慎重姿勢を強めているという。
それでもJLLは、物件の立地条件の良さや魅力的なリターンを理由に、既に幅広い投資家から大きな関心を集めていると述べた。売却される最大の店舗は、人気の観光スポットであるスターフェリー乗り場近くの「スターハウス」内に位置する。
マクドナルドは発表資料で、香港市場へのコミットメントは変わらないとコメント。今回の売却は、不動産ポートフォリオの「最適化」を目的とした継続的な見直しの一環だと説明した。
原題:McDonald’s to Sell $153 Million in Hong Kong Store Space (1)(抜粋)
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