フィンランドのスマートリングメーカー、オーラ・ヘルスは、過去1年間で指輪型の「オーラリング」約300万個を販売し、評価額が約110億ドル(約1兆6300億円)に迫っている。

事情に詳しい関係者らによると、同社はシリーズE資金調達ラウンドで8億7500万ドルを調達しており、企業価値は約109億ドルと評価される見通し。これは昨年11月のシリーズDラウンド時の50億ドルからは約倍増の水準だ。

新たなラウンドは今月末までに完了する見通しで、調達額は9億ドルを超える可能性もあるという。オーラは今回の資金を生産拡大や開発投資、国際展開に充てる計画だと、関係者は匿名を条件に述べた。

オーラのトム・ヘイル最高経営責任者(CEO)は資金調達の進捗状況についてコメントを控えたが、オーラは「ロケット船のように成長している」とインタビューで語った。

同氏によると、オーラリングの累計販売数は550万個に達し、2024年6月までの250万個から大幅に伸びた。25年の売上高は10億ドルを超える見通し。24年の5億ドルからは倍増で、さらに26年には15億ドルを突破すると見込んでいる。

ヘイル氏は「ハードウエアとサブスクリプション(定額課金)の組み合わせが、当社を大半のハードウエア企業とは異なる水準に押し上げている」とし、現在では売上高の約20%がサブスクによるものだと付け加えた。

足元では女性による購入や小売り店舗での販売、医療保険を通じた購入、国際展開などが成長を支えている。オーラは今年、日本とドイツで最新モデルを発売しており、今後も世界展開を広げる方針だ。同社の製品は現在、世界で4000店舗以上で販売されている。

原題:Oura Ring Maker to Become $11 Billion Company With Latest Raise(抜粋)

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