米アルファベット傘下のグーグルはソフトウエア企業サービスナウにクラウドサービスを提供する契約を締結した。自社プラットフォームへの大手企業の取り込みを目指しているグーグルのクラウド部門、グーグル・クラウドにとって大きな成果となった。

事情に詳しい関係者によると、サービスナウは5年間で12億ドル(約1770億円)の契約額で合意した。関係者は内部情報を理由に匿名で語った。

サービスナウは、複数のクラウドプラットフォームと契約しているが個別の契約額の開示は控えるとした。グーグルはコメントを控えた。

以前は多くの大手企業がクラウド業界の1、2位を占めるアマゾン・ドット・コムのアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)とマイクロソフトの「Azure(アジュール)」を利用していた。しかし今年2月、セールスフォースがAWSから乗り換えてグーグル・クラウドと25億ドルの契約を結んだ。オープンAIも今年、グーグル・クラウドの顧客に加わった。

グーグルの検索事業の伸びが鈍化する中で、クラウド業界3位のグーグル・クラウドは親会社アルファベットの成長に最も寄与する部門と期待されている。同部門はアルファベットの巨額な人工知能(AI)投資の恩恵を受けている。またアルファベットのAI関連の技術力がAIスタートアップなどの顧客獲得につながっている。

アルファベットの23日の決算発表によると、グーグル・クラウドの4-6月(第2四半期)売上高は前年同期比32%増の136億ドルとなった。

サービスナウは人事・情報技術(IT)業務の管理と自動化を支援するソフトウエアを提供している。同社は24日の提出文書で、2030年までの総額48億ドルのクラウドサービス契約を開示した。

原題:Google Lands $1.2 Billion Cloud Contract From ServiceNow(抜粋)

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