25日の東京株式相場は反落している。米国株市場で素材や資本財など景気敏感業種が下げた影響を受けたほか、前日まで連騰した反動で売りが出やすく、化学や鉄鋼など素材株、輸送用機器や電機など輸出株、保険や銀行など金融株中心に安い。

化学では通期営業利益計画が市場予想を下回った信越化学工業が急落。上期純損益が赤字だったルネサスエレクトロニクス、今期営業利益計画を下方修正したキヤノンの下げも目立つ。市場参加者の間では、今後本格化していく主要企業の決算発表を見極めたいとの姿勢も強い。

TOPIXを構成する1680銘柄中、下落は658、上昇は956。売買代金上位ではトヨタ自動車やファナックやSMC、三菱自動車、マツダ、三菱UFJフィナンシャル・グループ、日本製鉄が安い半面、ディスコやフジクラ、中外製薬は高く、米投資会社の大量保有が判明したマネーフォワードは急騰。

楽天証券の土信田雅之シニアマーケットアナリストは、直近の大幅高や週末を控え利益確定売りが加速していると指摘。今週の急騰で日本株のパフォーマンスはグローバル市場に追いつきつつあるが、ここから上昇するには企業が楽観的な利益見通しを示す必要があるとみている。

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  • 東証33業種中、19業種が下落、化学が下落率トップ、上昇率トップは海運
  • MSCIアジア太平洋指数は0.7%安

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