米アマゾン・ドット・コムの二酸化炭素(CO2)排出量は、2024年に3年ぶりに増加した。データセンターの建設と、配送業者による燃料消費が主な要因だ。

同社が16日公表した年次サステナビリティーリポートによると、昨年の排出量はCO2換算で前年比6%増の6825万トン。同社が40年までに排出量ゼロを達成する方針を19年に表明してからは、3分の1増加している。

アマゾンは他のハイテク大手と共に、人工知能(AI)向けデータセンターに多額の投資を行っている。データセンターの建設には大量のコンクリートと鉄鋼が使われるが、これらの素材の生産にも多くのエネルギーが必要となる。

データセンターブームで電力需要が急激に伸びているため、環境団体は警鐘を鳴らしている。一部の地域では、天然ガス・石炭火力発電が再び活用される要因にもなっている。

リポートによれば、アマゾンが購入する電力由来の排出量は昨年に1%増と、19年の発表開始以降で初の増加となった。「先進技術を支えるために必要な電力の使用増加が一因」だとした。

原題:Amazon’s Emissions Climbed 6% in 2024 on Data Center Buildout(抜粋)

もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp

©2025 Bloomberg L.P.