(ブルームバーグ):小売り世界最大手の米ウォルマートは、店舗サポート関連などの人員を数百人削減する。組織構造の簡素化に向けた最新の動きとなる。
ブルームバーグ・ニュースが確認した社内文書によれば、今回削減されるのは、一部のマネジャーをサポートするマーケットコーディネーターと呼ばれる職種。マーケットコーディネーターは、コーポレート部門の職務と見なされており、十数人の店長を統括するマーケットマネジャーの補佐役にあたる。
ウォルマート米国部門で店舗運営担当エグゼクティブ・バイスプレジデントを務めるセドリック・クラーク氏は16日付の社内文書で、「マーケットサポートの構造を簡素化している」と説明した。
今回の人員削減は、ウォルマートが人員の効率化に向けた取り組みを継続していることを示している。同社は今年に入りコーポレート部門の人員削減を実施したほか、一部の従業員にはアーカンソー州ベントンビルにある本社や、カリフォルニア州サニーベールへの異動を求めた。同社は米民間企業で最大の雇用主で、米国の従業員数は約160万人。
社内文書によれば、同社は店長や店舗スタッフの研修を行う「ウォルマート・アカデミー」で、コーチやコーディネーター職の一部も削減する。今後は地域のニーズや参加人数に応じて異なる人員配置を目指すとともに、新たな職務も設ける計画だという。
ウォルマートはここ数年、消費者が食料品や生活必需品を優先し続ける状況にある中、堅調な売り上げの伸びを記録。ただ、関税のため今後値上げが必要になる見通しだと警告するとともに、事業環境が依然不安定だとも指摘している。
原題:Walmart Eliminates Hundreds of Store-Support, Training Jobs (1)(抜粋)
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