五感の修復と拡張
BMIにより、これまで治療が困難であった身体機能に重篤な障害を持つ患者が、円滑にコミュニケーションでき、ロボット義手を自在に制御するなど革新的なリハビリテーション技術により回復することが期待されている。
BMIを通じて、ロボットが寝たきりの患者の手足や声になり、喪失した運動機能を補う新しいリハビリ法も考えられる。これにより視覚・聴覚を失った人が、見たり、聞いたりできるようになる。
また健常者にとってもBMIを活用する取り組みとして、脳からの指令で産業用ロボットを操作する等「念力」のような技術が模索されている。
BMIにおいては、情報の流れが一方通行の片方向インターフェースと、双方向インターフェースが想定されており、現在実現しつつあるのは、一方通行の片方向インターフェースのみである。
片方向インターフェースでは一方通行の情報伝達となり、脳からの命令をコンピューターが受ける電気信号に変換する、あるいはコンピューターからの電気信号を脳波に変換する。
SFの映画で表現される双方向インターフェースでは、脳とBMIデバイスの間で情報を交換・共有するため、人または動物と機械が一体化することになる。