ジェンダー平等教育の目標は「人間性を取り戻し、違いを認め合うこと」

長年、ジェンダー平等教育に関わってきた段世珍先生は、「何が正しいのかを教えるのではなく、子どもたち自身が発見し、考える力をつけること」が大切だと考えています。そしてなにより授業の目標は「人間性を取り戻すこと」そして「違いを認め合うこと」にあると言います。

天母国民中学校 段世珍先生 

天母国民中学校 段世珍先生
「私は教育の最終的な目的は『人間』に立ち返ることだと思っています。『人間とはこうあるべきだ』という固定観念を持たないようにするべきです。性的指向については、他人を害さない限りそれぞれが自分の意思で、自分の人生に向き合えるべきだと思います。私たちはひとりひとりが異なる文化的背景を持ち、考え方のロジックも違っているということを理解する必要があります。だからこそ自分自身としっかり向き合い、相手を理解しようという姿勢でお互いに善意をもってコミュニケーションをし、理解しあうことができれば、社会はもっと豊かで、もっと素晴らしいものになると考えています」

文 JNN北京支局 立山芽以子
撮影 JNN北京支局 室谷陽太