待機児童にカウントされない「隠れ待機児童」

国の待機児童の定義は「保育園等の利用申込者数から、保育園等を実際に利用している者の数及び除外4類型<(1)育児休業中の者(2)特定の保育園等のみ希望している者(3)地方単独事業を利用している者(4)求職活動を休止している者>を除いた数」としている。


一般的に、この除外4類型に該当する児童が「隠れ待機児童」あるいは「入所保留児童(以下、「保留児童」)」と呼ばれる。

その数は2024年は71,032人で近年高止まりしている。

自治体の例では、2025年4月時点で、大阪市は調査開始以降初めて待機児童ゼロを達成した一方、保留児童は2,528人と3年連続増加した。

横浜市も12年ぶりに待機児童ゼロとなったが、育休延長希望者を除いた保留児童は1,511人と公表している。

つまり、待機児童にカウントされないものの、保育園への入所希望が叶わなかった者が依然として相当数いるのである。

以下では、隠れ待機児童の具体的な状況をみていく。