(ブルームバーグ):ビデオゲーム小売りで米最大手のゲームストップは、トレーディングカード事業の拡大に力を注ぐ方針だ。ライアン・コーエン最高経営責任者(CEO)が12日の年次株主総会で表明した。
コーエン氏は、ポケモンカードやスポーツカードのビジネスは自社の「伝統に即している」とした上で、「下取りモデルと相性が良く、中核顧客層に強く訴求し、実店舗販売スタイルに適している」と述べた。
ネット通販会社チューイーの創業者であるコーエン氏が2021年にゲームストップの会長に就任して以来、同社の株価は大きな値動きを繰り返している。
社債17億5000万ドル(約2510億円)の発行発表後、12日に株価は22%余り下落した。調達資金は設備投資や将来的な買収も含め、企業運営全般に充てる方針だという。

ゲームストップの店舗では、ポケモンカードの新製品を求めて開店前から列ができる光景が日常的に見られる。店舗ではカードの買い取りのほか、カードの品質を評価する専門組織「PSA」の鑑定サービス受け付けも行っている。5月時点で、顧客が鑑定を依頼したカードは累計で100万枚に上り、その大半がポケモンカードだったという。
ゲームストップの広報担当者によると、鑑定サービスはゲームストップの店舗1360余りで提供されており、6月にはさらに280店が加わる予定。
デジタルストアでのゲーム購入が主流になる中、ゲームストップは収益の多角化を目指し、コレクティブル(収集アイテム)事業の拡大を進めている。2-4月(第1四半期)決算では、コレクティブル事業が売上高の29%を占め、前年同期比で55%増加した。一方で、ハード・ソフトウエア販売は減少した。
原題:GameStop CEO Cohen Says Company’s Future Is in Trading Cards (2)(抜粋)
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