いわゆる「スーパーファン」の存在がエンターテインメント業界の今後の成長や収益性の鍵になる。バーンスタインが、4日付のリポートでこう指摘した。

同社アナリストのイアン・ムーア氏によれば、スーパーファンは高収入層や富裕層で、価格の上昇にそれほど敏感ではなく不況時にも強い消費者のことだ。

ムーア氏は業界のカバレッジを開始し、ライブ・ネーション・エンターテインメントや、スポティファイ・テクノロジー、TKOグループ・ホールディングス、ドラフトキングス、ワーナー・ミュージック・グループを「アウトパフォーム」と評価した。

「スーパーファンを的確に引き付け収益化する力が、この業界における成長と収益性の主要な原動力であり差別化要因となる」と指摘する。

 

S&Pコンポジット1500メディア・アンド・エンターテインメント指数は4日、1.7%高となった。

新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)収束後、「FOMO」(fear of missing out=乗り遅れ恐怖症)や「YOLO」(you only live once=人生は一度きり)といった心理が、ライブイベントなど体験型サービスの需要の追い風となっている。

スーパーファンへの注力で一般ファン向けの成長が鈍化する可能性はあるものの、ムーア氏は、スーパーファン向けビジネスで先行する企業に収益性向上の加速を見込んでいる。

同氏はライブ・ネーションをエンターテインメント業界の「トップピック」銘柄とし、目標株価を185ドルに設定。これはブルームバーグがフォローしているアナリストの中で最も高い。傘下のチケットマスターの販売数量やスポンサーシップ利益などの上振れが期待できるとしている。同社株は4日、2.6%高で終了した。

原題:Superfans to Be Pivotal for Entertainment Stocks, Bernstein Says(抜粋)

--取材協力:Janet Freund.

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