15日の欧州債券市場は、ドイツ国債やその他のユーロ圏国債が買われた。同日に発表された小売売上高や生産者物価指数など米国の経済指標で、米経済とインフレ率の鈍化が示唆され、安全資産である国債を買う動きが強まった。

ドイツ10年債利回りは7ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下して2.63%と、12日以来の低水準となった。短期金融市場は、欧州中央銀行(ECB)の金融緩和の期待を高め、年末までの利下げ予想を計50bpと、14日の終値時点から6bp拡大した。

英国債は、1-3月期国内総生産(GDP)が0.7%増と、1年ぶりの強い四半期成長率を示したものの、上昇幅は限定的だった。10年債利回りは5bp低下し4.66%となった。

欧州株は、市場の関心が企業決算に集まり、上昇した。ストックス欧州600指数は0.6%上昇し取引を終えた。

公益事業や通信などディフェンシブ銘柄が上昇をけん引した。イランが制裁緩和と引き換えに、核兵器を保有しないことで米国と合意する用意があるとの報道を受け、原油価格が下落したため、エネルギー関連株は急落した。欧州最大の電気通信事業者ドイツテレコムは1-3月期の利益が予想を上回り、2.8%高となった。

5月15日の欧州マーケット概観(表はロンドン午後6時現在)

原題:European Bonds Follow US Treasuries Higher: End-of-Day Curves、European Stocks Advance With Eyes on Earnings; Energy Drops(抜粋)

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