(ブルームバーグ):米住宅建設業者の業況感を示す住宅市場指数は5月に大きく下がり、2023年11月以来の低水準となった。関税の影響で住宅価格の設定が難しくなり、先行き不透明感から消費者も購入をためらっていることが背景にある。
指数を構成する3項目全てが低下。6カ月先の販売見通し指数は18カ月ぶりの水準に低下。販売の現況指数は22年12月以来、購買見込み客足指数は1年半ぶりの低水準となった。
NAHBのバディ・ヒューズ会長は「春の住宅購入シーズンは出足が鈍い。金利の高止まりや政策の不透明感、建築資材のコスト要因が建設業者の景況感低下につながった」と指摘。5月は全米の4地域の全てで景況感が低下した。
NAHBは、トランプ関税が住宅1戸あたり約1万900ドル(約160万円)のコスト増をもたらすと試算。ただ、NAHBのチーフエコノミスト、ロバート・ディエツ氏は、米英貿易協定や、米中の関税率引き下げ合意は「歓迎すべき進展だ」としている。
同氏によると、建設業者の約80%が、資材価格の先行き不透明感で住宅の価格設定が難しいと報告している。
5月には、建設業者の34%が価格引き下げを報告。この割合は2023年12月以来の大きさとなる。販売促進策を提供している業者の割合は61%で前月から変わらなかった。
統計の詳細は表をご覧ください。
原題:US Homebuilder Sentiment Slides to Lowest Level Since 2023(抜粋)
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