AIのフェーズは「学習」から「推論」へ
AIの発展に伴い、その重点は「学習」から「推論」へとシフトしています。従来の常識では、「推論」には高性能なチップは不要とされてきました。しかし、最新の動向ではこの常識が揺らぎつつあると島津氏は指摘します。

「エヌビディアのGPUは「学習」だけでなく「推論」にも使われるようになっている」
AmazonのAWSも推論の最適化に学習用チップを使用するなど、エヌビディアの市場シェアは今後も維持される可能性が高いと分析します。
一方で、AI需要の急激な拡大に伴う資源枯渇リスクについては、GPUの生産には希少金属が必要であり、需要の増加に対して供給不足を予想しています。
GAFAMの半導体進出は、脅威か、それとも共存か
AIチップのフェーズが揺れ動く中、GoogleやAmazon、Metaといった巨大IT企業が、独自のAIチップ開発に乗り出しています。これはエヌビディアにとって脅威となるのでしょうか。島津氏は、必ずしもそうではないと言います。
「確かに彼らは独自チップの開発に取り組んでいますが、同時にエヌビディアのGPUも大量に購入しています。性能面ではまだ追いついていない部分が多い」
他方、Appleはすでに自社設計・独自開発チップを使用しており、このようなエヌビディアにとって無視できない動きを他社が見せる可能性を予想します。