(ブルームバーグ):18日の東京外国為替市場の円相場は1ドル=142円台前半に小幅上昇。トランプ米大統領がパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長を厳しく批判して解任に言及したことが、ドルの重しになっている。
SBIリクイディティ・マーケットの上田真理人金融市場調査部長は、トランプ氏の発言は米国自体の信頼性を揺るがしかねず、「市場が再び不安定になればドルも買えなくなる」と指摘。日米関税交渉の進展に期待が高まっていた中で、「トランプ大統領が次々と不確実性要素を増やしている」とし、ドル・円は下方圧力が強いとみている。
朝方に発表された3月の全国消費者物価指数(CPI)は生鮮食品を除くコア指数が前年同月比3.2%上昇と市場予想と一致し、2月から伸び率が拡大した。円相場の反応は限られている。
りそなホールディングス市場企画部の井口慶一シニアストラテジストは、日米関税交渉が始まったことで日本銀行の金融政策も仕切り直しになっているとし、「現時点では利上げの可能性がかなり低下しており、CPIが強めでも円高で反応しにくい」と述べた。
トランプ大統領は17日、FRBは今年これまでに利下げをしておくべきだったとして、パウエル議長は「対応が遅過ぎる」と批判。「解任は一刻も早く実現すべきだ!」と、自身のソーシャルメディア・プラットフォームに投稿した。
野村証券の後藤祐二朗チーフ為替ストラテジストは18日付リポートで、「トランプ大統領のパウエル議長への強い批判もあり、不確実性は依然として大きい」と指摘。リスクシナリオの位置付けとしながらも、パウエル議長解任の機運が高まった場合、「一段の米国債市場不安定化やドル売りといったリアクション」が想定されとの見方を示す。
18日はグッドフライデー(聖金曜日)の祝日で欧米の株式や米債券市場が休場となるため、東京市場の円相場は動意の乏しい展開になりやすい。市場は日米関税交渉の行方を見守っており、来週の日米財務相会合にも注目している。

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