トランプ米大統領は4月2日、ホワイトハウスのローズガーデンでのイベントで、相互関税について発表する。レビット大統領報道官が3月31日、記者団に明らかにした。

ベッセント財務長官によれば、相互関税の発表は米東部時間4月2日午後3時(日本時間3日午前4時)から行われる。FOXニュースとの31日のインタビューで公表した。

トランプ大統領はホワイトハウスで記者団に対し、「それらは相互的なものになる。彼らがわれわれに課すものは何でもわれわれも彼らに課すが、彼らより寛大なものになる」と発言した。

「彼らはわれわれを利用してきたが、彼らと比較すれば、われわれは極めて寛大になるだろう。彼らがこれまで課してきたものと比べ数字は低く、かなり低くなる場合もあるかもしれない」と大統領は見通しに言及した。

全ての国・地域からの輸入品に一律に課すユニバーサル関税という形態になるか、異なる個別の関税率になるかとの質問には、「2日後に分かるだろう」と答えるにとどめた。

トランプ氏は、貿易不均衡是正や製造業の強化、減税の財源確保という計画の中心に関税を位置付けている。

レビット氏によると、今回の発表は「国ベース」の関税が主役になるが、トランプ氏はセクター別の関税導入にも尽力しており、タイミングは大統領の判断次第となる。トランプ政権の閣僚もイベントに出席する予定。

 

レビット氏はホワイトハウスで記者団に対し、欧州連合(EU)や日本、インド、カナダの関税率を例に挙げ、そうした国・地域が新たな関税の対象になる可能性が高いと示唆した。

関税率や対象国の詳細は明らかにしていない。米国の農業従事者が使用する製品に低い関税が適用されるかとの質問には、「現時点で適用除外はない」と語った。

「何十年にもわたり米国を搾取してきた不公正な貿易慣行を撃退する関税の計画を大統領は発表する」と同氏は説明。「今こそ相互措置を導入すべき時であり、米国民にとって正しいことを行うために大統領が歴史的変革に動くべき時だ」と強調した。

トランプ大統領は、4月2日にローズガーデンで行われるイベントで、相互関税について発表を行う

トランプ政権は4月2日の相互関税公表に先立ち、3月4日にカナダとメキシコからの輸入品への25%関税、12日には鉄鋼・アルミニウムへの25%の追加関税をそれぞれ発動。対中追加関税も20%に引き上げた。輸入自動車と主要部品に課す25%の追加関税も今週から適用が開始される。

銅への関税も数週間以内に決定が行われる可能性があり、トランプ氏は半導体と医薬品、木材を対象とする関税発動の構えも見せている。

関税を巡る不確実性がサプライチェーンへの打撃や物価上昇につながるのではないかと不安を引き起こし、金融市場ではリスクオフの動きが誘発された。

それでもレビット氏は「ウォール街は1期目のトランプ政権でそうだったように今の政権下でもきっとうまくいくだろう」と主張した。

原題:Trump to Unveil Country-Based Tariffs April 2 in Rose Garden (3)、Trump Says Tariffs to Be Revealed as Early as Tomorrow Night(抜粋)

(発表時間を追加して更新します)

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