米ニューヨーク市マンハッタンを象徴する名門ホテル「ウォルドーフ・アストリア」を中国企業が買収してから10年。同ホテルを改装した分譲マンションにようやく新たな居住者が入り始める。

大改装の一環として、ホテルの上層階は375戸の分譲マンションに用途転換された。昨年12月からマンション分譲手続きが完了し始めており、少なくとも700万ドル(約10億8400万円)の販売実績が公的記録に記されている。

中国の安邦保険集団は2015年、パークアベニューにある同物件をヒルトン・ワールドワイド・ホールディングスから19億5000万ドルで買収。数年間にわたって改装工事のためホテルを閉鎖した。その後、経営難に陥った安邦保険を中国政府が18年に管理下に置き、安邦の残りの事業の大部分を傘下に収める大家保険集団を設立した。

分譲マンションはワンルームや寝室4部屋の住戸、ペントハウスまであり、一部にはプライベートテラスも備わっている。発表によると、価格は187万5000ドル(約2億9000万円)から。

ホテルも年内にオープンする。分譲マンションの居住者は、2790平方メートルのスパを含むアメニティーを利用できる。

「25年春にホテルの営業が再開すると、居住者はプライベートで最高級の設備にアクセスできるだけでなく、ホテルの世界最高レベルのサービスを特別に利用できるようになる」とウォルドーフ・アストリア・ニューヨークの資産運用会社ストラテジック・ホテルズ・アンド・リゾーツのアンドレ・ゾトフ最高経営責任者(CEO)は述べた。

原題:NYC’s Waldorf Astoria Closes on First Sales After Major Revamp(抜粋)

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