2025年11月4日、ロンドン郊外のウィンザー城でチャールズ国王による叙勲の式典が行われ、ノーベル賞作家で長崎県出身のイギリス人作家カズオ・イシグロさんが受章しました。

今回、イシグロさんに授与された「コンパニオン・オブ・オナー勲章」は、英国の叙勲の中でも、限られた人々にしか授与されない勲章で、元ビートルズのポール・マッカートニーさんやエルトン・ジョンさん、物理学者のスティーヴン・ホーキングさん、「ハリー・ポッター」の作者J・K・ローリングさんなど、イギリスを代表する著名人が受章しています。

TBSロンドン支局は、式典直後のイシグロさんの単独インタビューに成功。 チャールズ国王と交わした「意外な会話」や、同じく叙勲されたサッカー元イングランド代表のデイビッド・ベッカム氏とのやり取りを明かしてくれました。(前編・後編のうち前編)

受章者同士で祝福 ベッカムさんには「フリーキックが上手いですよね」

Q:勲章の授与おめでとうございます。今のお気持ちをお聞かせください。

素晴らしいです。ウィンザー城に来られたことも素晴らしいです。ここはとても特別な場所です。

デイビッド・ベッカムさんをはじめ、多くの著名な方々と共にこの栄誉を受けることができたのは、私にとって非常に特別なことです。ベッカムさんは私のすぐ後ろにいたんです。ここに出てくる前に話をしました。

Q:どんな話をしたんですか?

お互いに祝福し合っただけです。「フリーキックが本当に上手いですよね」って。

この叙勲式典の素晴らしい点は、公的な活動や慈善事業など様々な分野で懸命に働く人々、普段はあまり注目されない人々が、こうして称えられることです。その一員となれたことは素晴らしいと感じています。