去年1年間の農林水産物や食品の輸出額は初めて1兆5000億円を超え、12年連続で過去最高を更新しました。

農林水産省によりますと、去年1年間の農林水産物や食品の輸出額はおととしより533億円増え、1兆5073億円となりました。12年連続で過去最高を更新したほか、輸出額が1兆5000億円を超えるのは初めてです。

東京電力・福島第一原発の処理水放出を理由に、日本産水産物の禁輸が続く中国への輸出が大きく減る一方で、日本食の人気の高まりなどを背景に、欧米や東南アジア向けが伸びたほか、円安も追い風となりました。

輸出額が最も多かったのはアメリカの2429億円で、首位は2004年以来20年ぶりということです。

中国の禁輸措置により大きな影響を受けている「ホタテ」の輸出転換が進んだほか、「牛肉」や「日本酒」がけん引したことが要因です。

また、輸出額を押し上げた品目はカレールウやマヨネーズなどの「ソース混合調味料」、そして、「緑茶」でした。

政府は輸出額を2025年に2兆円とする目標を掲げていて、農水省は「増加幅をさらに大きく伸ばす必要がある」と説明しています。