今年1月、-10度を下回る凍てつく寒さのミネソタ州ミネアポリス。
ピーーーーーッ!
突然、響き渡る鋭い笛の音。
その音を聞いた途端、黒人男性たちは足早に建物の中へ。一方、白人たちはスマートフォンを片手に、一台の黒いワゴン車を指さして叫びます。
「気をつけろ、ICE(移民当局)だ」
多様性の象徴とされる街で、いま何が起きているのでしょうか?
ソマリア系移民を名指し トランプ大統領が集中取り締まり指示
全米最大級のソマリア系移民が暮らすコミュニティを抱えるミネアポリス。
事態が大きく動いたのは去年12月にさかのぼります。
連邦資金の詐取事件にソマリア系移民の関与が発覚したことを機に、トランプ大統領はソマリア系移民を「ごみ」と批判します。
「ゴミを受け入れ続けるなら、我々の国は間違った方向に進んでしまう」
「オペレーション・メトロ・サージ」「都市部集中作戦」と名付けた取り締まりに乗り出し、数千人規模のICE(アイス)=移民・税関捜査局の職員を投入しました。
突然、政権から非難の矛先を向けられたソマリア系移民たち。
ソマリア系移民が営む店が並ぶ商業施設を訪れると、シャッターが閉まっている店ばかり。
話を聞こうと声をかけるも、足早に立ち去られてしまいます。
しかし、一人が取材に答えているのを見ると、「私も話したい」と次々に不安な胸の内を明かしてくれました。
「トランプ大統領が私たちをゴミ呼ばわりしてから、全く眠れない」
「今は怖くて夜は一人で出歩かないようにしている」
「取り締まりを恐れて出歩かない人が増えて、商売にならない」
追い打ちをかけるように、政権はソマリアに対するTPS(一時保護資格)の終了を決定。 2000人ほどが3月には法的地位を失い、強制送還の恐怖に直面するとみられています。