4日の債券相場は下落。米国の金利上昇に加え、日本銀行の利上げ継続姿勢を受けて売りが優勢だ。財務省がこの日実施した10年国債入札は強めの結果になり、先物に買い戻しが入って下げ渋る場面も見られた。

大和証券の小野木啓子シニアJGBストラテジストは、10年入札は落札水準が強めだったと指摘。「利回り水準の高さが好感された上、ショートカバー(売り建ての買い戻し)の需要もあったのではないか」と述べた。

10年債の入札結果によると、最低落札価格は99円44銭と市場予想(99円42銭)を上回った。投資家需要の強弱を反映する応札倍率は3.18倍と、前回の3.36倍から低下。小さいと好調を示すテール(落札価格の最低と平均の差)は3銭と前回1銭からやや拡大した。

SMBC日興証券の田未来シニア金利ストラテジストは、10年債入札では「20年債やアセットスワップとの対比で割安感があり、日銀の利上げまでまだ間があることも奏功した」との見方を示した。

 

--取材協力:日高正裕.

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