米証券取引所ナスダックのアデナ・フリードマン最高経営責任者(CEO)は22日、トランプ政権の2期目発足について、企業にとって公開市場活用の魅力が高まるよう米規制を見直す契機になると指摘した。

世界経済フォーラム(WEF)年次総会が開かれているスイスのダボスでブルームバーグテレビジョンのインタビューに応じ、「2期目の政権と関わり、規制を従来とは別の視点で考えるのが楽しみだ」と発言。「政権と協力して規制のレベルや上場企業の要件を再考するとともに、上場企業と非公開企業の間のバランスを一層図る機会がある」と述べた。

ナスダックのアデナ・フリードマンCEOが2025年の動向などについて語る

今年については、「新規発行や新規株式公開(IPO)にとって有益な1年」になるだろうと語った。「だが企業に関する規制面の課題や、企業が(上場基準順守など)株式公開企業として行うことがある状況に変わりはない」とも指摘した。

米IPO市場はなお利上げ局面からの回復途上にある。この時期には、コロナ禍で講じられた景気刺激策の効果が弱まり、市場では相場調整が起きた。関税を巡る疑問は解消されていないが、多くのIPOバンカーは2025年とトランプ政権に期待を寄せている。

フリードマン氏は「金融業界で規制は非常に重要だが、規制には効果的で効率的になり得る成果志向のものと、効果が低く非効率になりかねないインプット志向のものがある」とした上で、「われわれはその違いを理解し、業界全体の生産性向上に向け政権とどう連携できるかを把握するため、幾つか取り組みを行った」と説明した。

原題:Nasdaq CEO Pushes for Regulation Shift Under New Administration(抜粋)

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