米商品先物取引委員会(CFTC)のロスティン・ベナム委員長が1月20日に辞任する。CFTCが7日に発表した声明によると、ベナム氏のCFTCでの最終日は2月7日という。

ロスティン・ベナム氏

ベナム氏は声明で「過去数年間にわたり、国内および世界中の数多くの出来事が、あらゆる金融市場の回復力を試してきた。委員会が継続的な強さを確保するために一貫して慎重かつ意図的な決定を下してきたことを誇りに思う」とコメントした。

ベナム氏は、CFTCを暗号資産(仮想通貨)ビットコインの主要な規制機関とし、仮想通貨交換業者の監督権限を与える法案を提唱。CFTCはこのほか、米国民が国内の選挙結果に賭けることを可能にする企業を精査し、時には阻止しようとした。

ベナム氏の在任期間中、CFTCに仮想通貨を巡る権限を与えるという取り組みは失敗に終わったが、共和党がホワイトハウスと議会をコントロールするようになったことで風向きが変化。CFTCの管轄が劇的に拡大し、ビットコインやイーサなどの主要なトークンも含まれる可能性がある。

ベナム氏はブルームバーグニュースとのインタビューで「どんな規制が発表されるにせよ、新たな規制体制の中心となるのはCFTCだ」と述べた。

CFTCの次期委員長は、デジタル資産といわゆる「イベントコントラクト」の規制に取り組む必要があるだろう。イベントコントラクトでは、上院の多数党院内総務が誰になるのか、米人気歌手ビリー・アイリッシュさんがグラミー賞の最優秀楽曲賞を受賞するのか、シカゴのその日の最高気温が何度になるのかなど、事の大小にかかわらずさまざまなトピックへの賭けが可能だ。

原題:CFTC Chief Who Sought Lead Role for Bitcoin Regulation Quits (2)(抜粋)

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