(ブルームバーグ):米食品医薬品局(FDA)は10日、更年期障害の治療に使われるホルモン補充療法(HRT)の薬剤について、がんや心疾患など一部の副作用リスクに関する厳格な警告表示を今後、義務付けないと発表した。
マカリー長官によると、FDAはより多くの女性にホルモン療法の利用を促すことを目的に、製薬会社に対し最も厳しい黒枠警告の削除を求める。現在のラベルには、心血管疾患、血栓、乳がん、認知症などのリスクが記載されている。
同長官は「ホルモン療法は人生を変えるような、長期的な健康上の効果をもたらすが、残念なことに何千万人の女性がそうした効果を享受できなかった」とした上で、「女性の健康というテーマは長い間、十分に認識されてこなかった。女性と医師は恐怖ではなくデータに基づいて判断すべきだ」と語った。
FDAはまた、米ファイザーの結合型エストロゲン製剤「プレマリン」のジェネリック(後発医薬品)を承認した。プレマリンはかつて米国で最も売れた医薬品だった。ホルモン療法はホットフラッシュや寝汗、膣(ちつ)の乾燥といった更年期の症状を緩和するとともに、活力を高め骨を強くする効果がある。ただ、長年または数十年にわたって使用した場合のリスクを懸念する医師や研究者もいる。
米厚生省は声明で、ホルモン療法が乳がんリスクを高めることを示唆した過去の研究は、一般的に処方されなくなっている製剤に基づくものだったと説明した。プレマリンのジェネリック承認はここ約30年で初めて。品質・安全性・有効性を維持しながら、より安価で広く利用できるようにすることを目指している。
FDAは心疾患、乳がん、認知症のリスクに関する警告を削除する方向で企業と協議しているが、エストロゲン単独投与による子宮内膜がんリスクの警告は残す方針だ。
原題:FDA Pulls Warning Labels From Hormone Replacement Therapies (3)(抜粋)
--取材協力:Gerry Smith.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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