タイとカンボジアの国境紛争をめぐり、タイ政府はアメリカのトランプ大統領らの仲介のもとで交わされた和平合意の履行を一時停止すると表明しました。タイ軍の兵士が地雷で負傷したことを受けた対応だとしています。
タイとカンボジアは今年7月、領有権を主張し合う国境の係争地をめぐって軍事衝突に発展しましたが、アメリカのトランプ大統領らの仲介によって停戦に合意し、先月には和平協定に署名しました。
両国の和平協定には、▼地雷や重火器を撤去することや、▼タイ側が拘束しているカンボジア兵の捕虜18人を解放することなどが盛り込まれていましたが、タイ政府は10日、すべての合意項目の履行を一時的に停止すると表明しました。
この日、国境地帯でカンボジア側が敷設した地雷によってタイ軍の兵士が負傷したことを受けた対応だとしています。
一方、カンボジア外務省は声明で地雷の設置に関するタイ側の主張を「断固として否定する」と強調したうえで、タイ政府による合意項目の履行停止について「深刻な懸念」を示しています。
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