中国初のポリシリコン先物取引が26日、広州で始まった。ポリシリコンはソーラーパネルの製造に欠かせない原料で、価格変動の激しい商品の取引に新たなヘッジ手段が加わった。中国はポリシリコン生産で世界一。

広州先物取引所での取引初日、中心限月の2025年6月限は一時1トン=4万4000元(約95万円)と値幅制限いっぱいまで上昇した後、7.7%高の4万1570元で引けた。ポリシリコンメーカーの減産を織り込んだ。取引総量の9割余りが6月限だった。

同取引所は現時点で6月限をはじめとして7つの限月を扱っている。取引初日の許容変動幅は14%だったが、27日以後は7%となる。

ポリシリコンは過去2年間で90%近く値下がりし、深刻な供給過剰に陥っている。他のソーラー関連のサプライチェーンと同様に、需要に対して生産能力が過剰で、ポリシリコンメーカー各社の収益性が大幅に低下している。大手の通威と大全能源は今週、減産を発表した。

中国はクリーンテクノロジーを経済成長をけん引するセクターの一つとして重視。広州先物取引所は昨年開始した電気自動車(EV)バッテリー向けのリチウムなど他のグリーン素材の取引が好調。ポリシリコンのオプション取引は27日からとなる。

原題:China Debuts Polysilicon Futures Trading in Volatile Market (1)(抜粋)

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