(ブルームバーグ):加藤勝信財務相は27日の臨時閣議後会見で、円売り圧力が続いている為替市場の動向を注視する姿勢を示した。年末年始で取引が薄くなり、相場変動が大きくなることも警戒される中、政府として適切に対応すると改めて市場をけん制した。発言後、円は対ドルで上げ幅を拡大した。
加藤財務相は、足元の為替動向について「一方的、また急激な動きも見られる」と述べ、投機筋の動きも含めて「為替市場の動向を憂慮しており、行き過ぎた動きには適切に対応する」と従来の発言を繰り返した。為替相場はファンダメンタルズを反映し安定した推移が重要だとの認識を示した。
今月行われた日米中央銀行の政策決定以降も円安の流れが続く中、26日の海外時間には一時158円08銭と約5カ月ぶり安値を更新。日本の為替介入への警戒感が再燃する中、市場は通貨当局者から情報発信を警戒している。加藤氏の発言後に円は157円台半ばまで強含んだ。発言前は157円80銭付近で推移していた。
その他の発言
- 日銀は政府との合意文書を踏まえ、適切な対応を引き続きしてほしい-金融政策運営
- 為替による物価上昇リスク、議論は差し控える
--取材協力:酒井大輔.
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