米ウォルト・ディズニーの最新アニメーション映画「モアナと伝説の海2」(邦題)は米感謝祭の週末5日間に米国とカナダで計2億2540万ドル(約338億円)の興行収入を上げ、同社の「アナと雪の女王2」が2019年以来保持していた同週末の過去最高記録を塗り替えた。調査会社コムスコアが2日明らかにした。

モアナ2は16年のヒット作「モアナと伝説の海」の続編で、太平洋を舞台に恐ろしい呪いから島の仲間を救おうと奮闘する少女が描かれている。この週末は最近公開された「ウィキッド ふたりの魔女」と「グラディエーターII 英雄を呼ぶ声」(いずれも邦題)も好調だった。

11月27日に公開されたモアナ2について、米映画批評サイト「ロッテン・トマト」の専門家の評価は65%と、前作(95%超)を下回ったが、観客の評価は87%だった。

この作品は当初、動画配信サービス「ディズニー+(プラス)」向けのテレビシリーズとして構想されていた。ニールセンのデータによると、19年に同サービスがスタートして以来、モアナシリーズはどのサービスにおいても年間で最も視聴された映画の一角を占めている。

ディズニーの劇場配給担当エグゼクティブバイスプレジデント、トニー・チェンバース氏は1日、モアナ2の観客層について、「新型コロナウイルス禍後の大ヒット作を生み出すには、多文化の観客が必要だ。この作品が家族連れや女性、さまざまな文化的背景を持つ観客の心をつかんだのは間違いない」と語った。

ディズニーの1日の発表によれば、週末5日間の観客のうち、約3分の2が女性。白人は3分の1強で、ヒスパニック系は4分の1、黒人19%、アジア系12%を占めた。

感謝祭当日(11月28日)のモアナ2の北米興行収入は2800万ドルと、同祝日としての過去最高。19年のアナ雪2の2倍近くとなった。封切りから2日間の興収は既に前作の5日間の合計を上回っている。

同日の興収ランキング2位は米コムキャスト傘下ユニバーサル・ピクチャーズのウィキッド。3位はパラマウント・グローバルのグラディエーターII。

今後の公開作品としては、12月13日にワーナー・ブラザース・ディスカバリーのアニメーション映画「ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い」、20日にディズニーの「ライオン・キング:ムファサ」とパラマウントの「ソニック ✕ シャドウ TOKYO MISSION」(いずれも邦題)などが予定されている。

原題:Disney’s ‘Moana 2’ Sets $225.4 Million Thanksgiving Record (2)(抜粋)

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