ドイツの自動車大手フォルクスワーゲン(VW)に国内で勤務する労働者が2日にストを開始する計画だ。VWブランドのコスト削減方法を巡り労働組合指導部と経営陣が合意に達しなかったことが背景。

金属産業労組(IGメタル)の交渉代表、トルステン・グルーガー氏は「必要なら、これはVWにとってこれまでで最も厳しい団体交渉の闘いになるだろう」と述べた。警告ストは全工場で開始されるとも明らかにした。

同氏は「VWがわれわれの労働協約に火をつけた」と述べ、経営陣の行動が状況を悪化させていると批判した。

一方、VW広報担当者は1日、共同で支持される解決策をまとめるため建設的な対話を目指していると述べた。また、スト計画に対応して具体策を講じたとも指摘した。

同社は11月29日、工場閉鎖回避に向けた労組の最新提案を不十分だとして退けた。

経営陣と労組指導部は電気自動車(EV)の需要低迷や事業運営コスト上昇、中国メーカーとの競争激化に関する対応のあり方を巡り対立。経営陣は国内3工場の閉鎖と数千人規模の人員削減が必要だと主張しているが、労組側は工場存続を要求している。

ドイツでは賃金交渉が膠着(こうちゃく)状態に陥った場合、労組が経営陣に圧力をかけるため警告スト(一時的な職場放棄)を実施することがよくある。

原題:VW Union to Start Walkouts on Monday Over Cost-Cutting Plans(抜粋)

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