ヘアケア製品などを手がけるファイントゥデイホールディングス(HD)が12月に東京証券取引所へ株式上場する見通しであることが、複数の関係者への取材で分かった。週内にも新規株式公開(IPO)の詳細を発表するという。

事情に詳しい複数の関係者によれば、主幹事証券は大和証券やみずほ証券、SMBC日興証券、UBSグループの4社が務める。そのうちの関係者2人によると、IPOに伴う市場からの資金吸収額は最大10億ドル(約1523億円)に達する可能性がある。

ファイントゥデイHDは、資生堂の日用品事業を欧州系のプライベートエクイティー(PE、未公開株)投資会社、CVCキャピタル・パートナーズが2021年に1600億円で買収し、その後、設立された。ヘアケアブランドの「TSUBAKI(ツバキ)」や「シーブリーズ」などボディーケアブランドの製造・販売を手がける。

資生堂はファイントゥデイHDの株式20.09%を今年6月まで保有していたが、全株をCVC側に売却した。売却に先立つ5月には、ファイントゥデイHDが上場に向けた準備を行っていると発表。ブルームバーグはCVCが同社の評価額を20億ドルから30億ドル程度(当時のレートで約4670億円)と試算していると報じていた。

同関係者らによると、IPOの規模や上場時期などの詳細は確定しておらず、市場動向によっては変更の可能性もある。

ファイントゥデイHDや大和、みずほ、SMBC日興、UBSの各広報担当者はコメントを控えた。CVCからのコメントは得られていない。

(第2段落にIPO規模に関する情報を追加し、見出しを差し替えて記事を更新します)

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