日本株に“伸びしろ”か 外国人投資家の“日本買い”再び?鍵は“賃上げ”

2023年、日経平均株価が、バブル崩壊後の最高値を一時更新するなど上昇傾向にあった日本株。果たして今後の見通しは?専門家の解説です。

ニッセイ基礎研究所 チーフ株式ストラテジスト 井出真吾さん:
日本株は、まだまだこの先、“伸びしろ”はあります。

最近、日本の企業が、これまで溜め込んできたキャッシュを前向きに使うようになってきた。

加えて、東京証券取引所が2023年の春、上場企業に対し、経営改善をして下さいという要請をしました。

2023年の3月に要請をして、7月時点で何かしらの取り組みを開示した企業は全体の20%、具体的な内容は検討中ですと開示した企業が11%。あわせて全体の約3割。

ということは残り7割の会社は、まだこれから出てくる。

何か前向きな取り組みをするんだと。成功するかはともかくチェンジするというのが、外国人投資家に響くんですよね。

2023年の春、外国人投資家が日本株を買いに来たんですよ。3か月間で6.2兆円も買い越した。

あれほど大規模ではないと思いますけど、年明けぐらいから第2弾が来るんじゃないかと思っていて。

その鍵となるのが“賃上げ”です。2023年の春、外国人が一斉に日本株を買いに来たのはやっぱり“賃上げ”なんですって。

外国人投資家はこの春の数十年ぶりの賃上げ水準を見て「日本はいよいよインフレの時代に入ったぞ。これは日本株“買い”だ」と。これが一番大きかったらしいです。