(ブルームバーグ):「中国のエヌビディア」と称される人工知能(AI)半導体メーカー、沐曦集成電路(メタX)が17日に上場し、初日の取引を693%高で終えた。一時は755%急騰した。今月上旬には、同業の摩爾線程智能科技(ムーア・スレッズ・テクノロジー)も目覚ましいデビューを飾っていた。
メタXは新規株式公開(IPO)で5億8580万ドル(約910億円)相当を調達。693%上昇して取引を終了し、中国でここ10年間に実施された5億-10億ドル規模のIPOで、最も好調な滑り出しを記録した。
ムーアと同様、メタXもAI開発者向けの画像処理半導体(GPU)を製造している。消費者や企業がAIサービスを採用する中で、同業界は急速に成長しており、注目を集めている。メタX株は、IPOの抽選で割り当てを受けられなかった投資家を引き付けることになりそうだ。
メタXのIPOでは、個人投資家向けの応募倍率が2986倍に達した。IPOでの同倍率が2750倍だったムーアをさらに上回ったことになる。

米国はエヌビディアの最先端チップの対中輸出を阻止しており、投資家は同社に対抗し得る有力な競合企業として台頭する可能性があるナショナルチャンピオンに賭けている。
メタXのIPO価格は104.66元で、急騰後の時価総額は3320億元(約7兆3300億円)超に達した。届け出によると、メタXの株価売上高倍率(PSR)は56.4倍にとどまっている。中科寒武紀科技(カンブリコン・テクノロジーズ)や米アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD)などの同業他社の平均は127.4倍だ。
北京格雷資産管理中心のパートナー、チャン・クーシン氏は「国産品への代替というテーマが今後もこうした企業の力強い成長をけん引するだろう。時価総額1兆元規模の企業が数社誕生する可能性も十分ある」と話す。

メタXの創業チームの主要メンバー3人は以前、AMDに勤務していた。その中には、陳維良会長兼最高経営責任者(CEO)も含まれる。
メタXは、AIのワークロードやゲームなどの可視化アプリケーションでのグラフィックスレンダリングに使用されるGPUを設計・販売。2024年には、同社がエヌビディアの「A100」に匹敵すると主張するAI特化型の「Xiyun C500」シリーズが売上高全体の98%近くを占めた。新しい「C588」世代では、エヌビディアの「H100」との性能差を大幅に縮めたとメタXは説明している。
原題:China Chipmaker MetaX Jumps 693% After Wildly Oversubscribed IPO(抜粋)
--取材協力:Dave Sebastian.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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