23日の東京株式相場は反発。決算期待やエヌビディア株の上昇を受けて米国株が反発したことから、投資家心理が改善した。日本銀行の金融政策決定会合を来週に控え、金融正常化期待から銀行株が上昇。通期営業利益予想を上方修正した日本郵船など海運株は上げが大きくなった。自動車株も堅調。

  長期金利の指標である10年国債利回りが上昇する中、銀行業がTOPIXの上げに最も寄与した。指数構成銘柄2136のうち、1500銘柄が上昇、513銘柄が下落。

  三井住友DSアセットマネジメントの武内荘平シニアファンドマネジャーは、日銀の政策正常化への期待から金融株が上昇しているとし、政府関係者は最近正常化を求めるトーンを強めていると述べた。

  自民党の茂木敏充幹事長が22日の都内での講演で、日銀は段階的な利上げの検討も含め金融政策の正常化方針をもっと明確に打ち出す必要性があると語ったと日本経済新聞が23日付朝刊で報じた。円安是正のために日銀に利上げを求めた河野太郎デジタル相の発言に続くものだ。

  ブルームバーグ「マーケッツ・ライブ(MLIV)」調査の回答者は、最新の企業決算が米S&P500種株価指数に再び活気をもたらすと予想している。22日のS&P500は1.1%高で取引を終えた。

     野村アセットマネジメントの石黒英之チーフ・ストラテジストは、これから始まる日本企業の決算について、国内外経済の底堅さや円安効果から通期計画に対する進捗(しんちょく)率が高くなる可能性があると指摘した。

インサイト

  • 東証33業種中27業種が上昇、海運が上昇率トップ、精密機器は下落率トップ
  • MSCIアジア太平洋指数は0.6%高

背景

  • S&P500種、好決算が下落に歯止めかける可能性-MLIV調査
  • エヌビディア、中国市場向け旗艦AI半導体バージョン準備-ロイター
  • ドル・円相場は1ドル=156円台後半で推移、前日の日本株終値時点は157円04銭

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