22日の東京株式相場は日経平均株価が一時500円以上下げ、およそ3週間ぶりの安値を付けた。米国で半導体などテクノロジー株や景気敏感業種が下落した流れが波及し、電機や精密機器、機械株などの下げが目立つ。非鉄金属や鉄鋼、化学など素材株も安い。バイデン米大統領の大統領選挙からの撤退を受け、影響を見極めたいとの様子見姿勢も広がる。

  TOPIXを構成する2136銘柄中、下落は1576、上昇は460。売買代金上位ではディスコや日立製作所、アドバンテスト、太陽誘電、HOYAが安い。半面、運賃改定を国土交通省に申請し、アナリストがポジティブ視したJR九州は大幅高。

  三菱UFJモルガン・スタンレー証券の大西耕平上席投資戦略研究員は「トランプ相場一色だったが、今週からは日本企業の決算発表が本格化するため、焦点は業績に移る」と指摘。バイデン米大統領の撤退も「行き過ぎたトランプラリーの巻き戻しは今後出てくる可能性はある」とした一方、米大統領選に向けボラティリティーが非常に高い中での動きで、サプライズはないとの認識を示した。

インサイト

  • 東証33業種中、26業種が下落、下落率上位は海運をはじめ精密機器、電機、機械、非鉄金属など、上昇率上位は陸運、水産・農林、パルプ・紙
  • MSCIアジア太平洋指数は1%安
  • TOPIXは年初来20%上昇、MSCIアジア太平洋指数は7.1%上昇
  • TOPIXの12カ月先予想株価収益率(PER)は15.4倍

背景

  • バイデン氏、米大統領選から撤退-ハリス氏は候補指名勝ち取る意向 
  • ハリス氏、民主党の大統領選候補指名獲得目指す-バイデン氏撤退で
  • ドル・円相場は1ドル=157円台半ばで推移、前週末の日本株終値時点は157円77銭
  • 前週末の海外市況はこちらをご覧ください

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