手探りクッキングと焚き火の時間「昔ながらの遊び」
夕食の時間が近づくと、キャンプで定番のカレー作りが始まりました。タマネギをどうやって切るのでしょうか。スマホで検索するわけにもいかず、味見をしながらの手探りクッキングです。飯ごうでごはんも炊き、みんなで協力して無事に夕食が完成しました。
食事の後は自由時間。普段はゲームをしたり、動画を見たりして過ごすことが多いようですが、「だるまさんがころんだ」など昔ながらの遊びを楽しみました。体をいっぱい動かして汗をたくさんかきました。

辺りが闇に包まれる頃、キャンプファイヤーです。マシュマロを焼いて食べたり花火をしたり、いつもよりゆったりとした時間が流れます。
中学2年生は「デジタル機器使わないからこそできることが、例えばたき火したりとか、みんなでカレー、ピザ作ったりとか、そういう経験できてすごい楽しかったです」と振り返りました。
一方で、寝る前の不安もありました。ある子どもは「家やったらスイッチとかがあるから暇にはならんけど、没収されとるから何もできない」と正直な気持ちを明かしました。
新たな発見「協力してできることが分かりました」
翌朝、子どもたちは手紙をしたためていました。親から子へ、子から親へ。LINEでもメールでもない、手書きの言葉です。
ある父親は「今回は2人だけでしたが、次は家族みんなで、デジタルデトックスに挑戦しましょう」と子どもへのメッセージを書きました。

子どもからは「分からないことがあればグーグルとかで調べていたけど、インターネットがなくても、みんなと協力してできることが分かりました」という気づきの言葉も聞かれました。
1泊2日のキャンプも終わりの時間が近づき、スマホやゲーム機が返却されます。待ちに待った時間なのか、それほどでもないのか。
参加した母親は「初めに講義聞いて、今こういうことが問題になっているよと聞いて、改めて気をつけなきゃなと思えたし、こういう機会またあると、とてもいいと思います」と感想を述べました。
企画した萩青年会議所によると、予想していたよりも応募者が多く、やりがいがあったそうです。今後は近くのキャンプ場などに声をかけて、取り組みを広げていくことにしています。便利なスマホは今や生活必需品ですが、少し距離を置くことで見えてくるものがありました。